2016年7月30日土曜日

二瓶さんの個展

二瓶さんの個展が、追悼展となり6/6一応は終わった。初日から毎日多くの人が訪れ、小さな画廊スペースの外にまで人があふれた。このようなことは予想もしなかったことだった。
一週間というのは短すぎて来られない方もあり、あまりにも心残りがあって6階の私のオフィス兼画廊に10点を移して7月中は展示しようということになった。私は海外に所用があり、6/23から10日間留守にしたが、その間は画廊スタッフに、週に3日来て表に展覧会の看板を出してもらった。二瓶さんの友人たちが仙台からO氏、青森県八戸市からK氏、そして個展会期中は海外出張中でいらしたS氏などお越しくださったという。
  二瓶さんが亡くなられて2ヶ月が経過したが、いまだにずっしりとした何かが私をおおっている。準備中のころ絵を描くためのスタジオに伺うのに近くのホテルのロビーでお茶をごちそうになり少しお話しをした。カンカン帽をかぶっておられた二瓶さんの姿が今も印象に残っている。
  今まで数え切れないほど多くの展覧会を開催させていただいたが、今回ほど大勢の方の有形・無形のご助力をいただいた展覧会はなかったように思う。ご遺族をはじめとして、建築家仲間のご友人の皆さまが本当に親身にお世話くださって、私どもの行き届かないところを助けて下さった。心から感謝の意を表したい。それもこれも、亡くなられた二瓶さんが人徳ある方で、温かな血の通ったネットワークをその人生で築いていたということなのであろう。人の死は、深い喪失に違いないが、喪失を分かちあうことが絆を深めたり、残された人の心にカタルシスをもたらしたりするのだ、とあらためて気づかされた。建築家のさまざまな個性に出会って多くを学んだのも、この展覧会のお蔭だ。特別にお世話になったK氏などとても温かな人で、励ましと勇気を与えて下さった。残念ながら留守にしていてお会いできなかったが、私にメモを残してくださりとてもうれしかった。二瓶さんに出会い、長く心に残りそうな展覧会ができて良かった!と思っている。


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